転職
前社
前の会社では、私は事務を担当していました。
会社自体は、販売、運送、そういったことを行う会社で、男性は販売や運送、女性は事務、という感じでした。
仕事自体は、あまり辛くはありません。
朝8時に出勤し、夕方5時に退勤、たまに残業をしても、夕方6時、7時前には帰れました。
地元の方との交流も多く、田舎ならではの地元民のあたたかみを感じました。
地域の方が野菜や果物をくれたり、よく世間話をしたり、そしてそれが許される会社でした。
同僚の女性の方は、私より年上ばかりでしたが、優しく仕事を教えていただき、お昼も一緒に過ごし、時には一緒に飲み会を開くような関係でした。
女性の方は良かったのですが、男性社員からのモラハラ、セクハラまがいのことをされました。
田舎ならではといいますか、女性への配慮が足りないように感じましたし、それは私だけでなく、他の女性社員もそうでした。
「あなたは若いから、嫌だと感じるよね」と女性社員にも言われ、「私たちはもうあきらめてるから…」と嘆いていました。
人それぞれの顔や、体型は変えられませんよね。
男性社員は、女性社員のそういったことに口を出してきます。
「今日のメイクかわいくないね」「太った?」など。
また、その会社は一族経営とまではいきませんが、その血筋が多い会社でした。
社長がなくなり、次の社長として選ばれたのもその親戚。
正直、その人は仕事ができるとは言えません。愛想がいいとも言えません。
原発事故の影響で、食材への影響が出る中、事故の話し合いも頻繁に行われていた時でした。
頼りがいがある、とはいえませんでした。
社長が変わってからというもの、業務形態にも不審を抱き、「ここはブラック企業なのだ」と思い始めました。
退職
私は、自分の見た目には自信がありませんでした。
そのため、男性社員から心無い一言をかけられると、自信がなくなりました。
最初は自信がなくなるだけだったのですが、段々いらだってきます。
「やめてください」と伝えても、「あはは」と返されるだけでした。
嫌な思いをしました。
社長が変わり、訪れる地域住民の方や、取引先ともうまくいかなくなっていることを感じました。
そのために仕事に追われることも多くなり、残業も増えました。
このままでは、いつつぶれるか分からない。
私が退職するまで続く会社なのだろうか。
そういった不安があり、退職を決意、女性社員の先輩に相談し、退職を決めました。
転職活動
私は福祉系の大学を卒業していました。
資格はありませんでしたが、知識はあります。
仕事の関係で、市の福祉課の方や、商工会議所の方などから、少しですが、福祉の問題点について聞かされることがありました。
そのつてから、一度連絡をとってみて、福祉の観点から物事を見れるのであれば、と地域のNPO団体を紹介していただきました。
面接といっても、これまでの経歴や、意気込みをさらっと聞かれただけで、あとは実際の仕事内容を見学したり、感想を求められただけでした。
転職後
これまでのように、決まった日に休み、とまではいきませんが、希望休もとれますし、モラハラ、セクハラもありません。
心無い一言をかけられることもなく、同僚、先輩から褒められることもあって、自分に自信がついてきました。
これまでの仕事とは全く違いますが、かつて学生時代に学んだことが無駄になっていないことや、これからも生かせること、それを嬉しく感じています。
転職「直前」の会社
年収:300万円
従業員数:50人
雇用形態:正社員
業種:販売業
職種:事務
おもな仕事内容:売上額の計算、経費計算、その他荷物整理などの雑務
転職「後」の会社
年収:300万円
従業員数:25人
雇用形態:正社員
業種:福祉
職種:ソーシャルワーカー
おもな仕事内容:家庭訪問、ボランティアやイベントの企画など
当時の保有資格
当時はなにも資格を持っていませんでしたが、大学時代に必要科目を履修、実習を行っていたため、転職後に社会福祉士の資格取得をするための勉強支援を受けました。
資格がなくても、今後取得できる見込みがあったのが大きかったと思います。
何社に応募して、何社内定したか
応募数:1社
内定数:1社
転職しようと思った理由
- モラハラ・セクハラ
- やりがいを感じられない
求人を選ぶ時の基準
- 自分の力が生かせるかどうか
- 自分が興味あることかどうか
「志望動機」はどのような内容を書いたか?伝えたか?
学生時代に福祉を学び、今でも福祉に興味があること。
前職で地域の方と接していて、人と人とのつながりの重要性を感じたこと。
地域住民と接している中で、今の福島、今の日本のコミュニティの問題点を見つけ、それを改善していきたいこと。
それを改善していくには、福祉の観点からの提案が必要だということ。
17. 履歴書・ 職務経歴書を書く時に気をつけた点
これまでの仕事は、福祉に全く関係がなかったのですが、関係ないといえども、学生時代の経験から、福祉に結び付けて考えることができました。
前職の経験の中で感じた、福祉の重要さなど、「なぜこの仕事に就きたいのか」「なぜ福祉の分野なのか」を明確にしました。
転職するにあたって、どんな不安があったか
これまでのようにモラハラ・セクハラを受けることへの不安。
→ 今の職場では受けることはありませんでした。
これまで学生時代にしか学んでいない福祉の知識を、今後本当に生かせるかどうか。
→ 知らないことも多いですが、学ぶことも多いので、それをしっかり身に着けるようにしています。
転職活動で後悔していること
1社に内定が決まったので、ここでいいや、と考えてしまいました。
もっと違うところを探せば、給料が良かったり、スキルアップを目指すことができたのかもしれないと、少し後悔しています。
転職して良かったと思うこと
地元民との交流が増えました。
また、自分がこれまであまりできなかった、しかし得意でもあった、企画の提案やデザインなど、気軽に声を出せる環境で、助かっています。
転職し、自分のやりたいことをできるようになり、周りからも「よかったね」と声をかけられることが多いです。
これまでとは明らかに違った性格になった、と自分でも感じています。
ブラック企業で苦しんでいる方へのアドバイス
転職をするのは、勇気が要ると思います。
自分の学歴や、これまでの経験で、雇ってくれる会社はあるのだろうか。
自分の技術はまだまだで、こんな人間を欲してくれるわけがない。
若い人たちに負けてしまうのが怖い。
私もそう思っていました。
ですが、それは実際に一歩進んでみないと分からないことです。
不安だらけの毎日を過ごすよりも、頑張って一歩進めば、違う景色が見えてくるかもしれません。
確かに、転職には年齢を気にする方も多いと思います。
そのせいで、転職をせず、辛い仕事を続けていく人を見てきました。
ですが、あなたの人生は一度だけです。
不安や恐怖もあるでしょうが、勇気ある一歩で、あなたの人生が劇的に変わるかもしれないことです。
私は勇気ある一歩を踏み出しました、人生が全く違ったものに思えます。
今は身体的にも、精神的にもつらいかもしれません。
その弱ったからだや心を休ませるためにも、今の現状から抜け出すことを考えてみてはいかがでしょうか。
コメント